団☆乱ラン




「檸檬…?」



ハッ!!



耳元で聞こえた隆兄の声にあたしは我に返った。


「檸檬…そんな心配そうな顔をするな…大丈夫だから。」


…なにが?


「大丈夫だから。」


いや、あたしはね…心臓がね…


「分かってる。檸檬のことは。」


いや、分かってないんじゃないかなぁ?


「心配するな!俺は、どんな事があっても、檸檬の兄だからな?」


いやいや、だからさ、毛がね……



「それに、檸檬以外の女と暮らすコトなんて─考えたコトも無いよ?」



………………。


「「「「「…………。」」」」」


隆兄。

退いたよ?今、すごーく退いたよ…


みんなも退いていた。すごーく。





そんな中、お姉ちゃんが──


「ま、あたしは女だし、ずっとここに居るからさ、檸檬とも一生の付き合いだよね♪」


と、にっこり微笑むお姉ちゃん。


…今、ウインクされましたよ……あたし。