「ねぇ、二ノ宮くん?」
「なに?」

「アルションって、二ノ宮くんちだったんだね。」

「うん。そうだよ。」

「そっか。」

「僕もよく手伝うんだ。」

「えっ?お店の手伝い?」
─レジとか、品出しとかかな?

「うん。ケーキ作り。」
「!?」

「作るって、二ノ宮くんが?」

「うん。小6の時からだから、5年ぐらい経つね。」

「…スゴい。」

「そう?」

「うん。だってあたしもお菓子作るけど結構大変だよ?それに、一個作るのも大変なのに…お店っていったら、同じ物を沢山作らないといけないよね……スゴいよ。偉いなぁ……。」

「そんなコトないよ?好きだから、手伝ってるだけだよ。」

「それに、僕の夢だから、菓子職人になるの。だから、頑張ってるだけ。」

ニッコリ笑う二ノ宮くん。


当たり前って、感じで言う二ノ宮くんはスゴく素敵だった。


夢があって、将来に向かって頑張っている二ノ宮くんは大人っぽくって、眩しかった。



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