「松宮、檸檬に手を出したら、どうなるかわかってるわね?」
お祖母様に続いて母さんの声が響き渡る。
………。
スピーカー越しにどす黒いオーラが伝わる。
「毬さん、僕ってそんなに悪い男じゃないですよ?」
松宮先生はにっこり微笑んであたしを見た。
「「よく言うわ!!」」
母さんとお祖母様の声に部屋の空気が凍りつく。
正確にいうなら、あたしとお祖父様の空気。
目の前の静くんは素知らぬ顔で食事を続けてるし
セバスチャンはずっとニコニコ顔だし…
松宮先生はこの危機的状況を楽しんでいるようで……
強者三人に対してあたしは冷や汗もので…成り行きを黙って見届けるしかない状態。
神様に祈ることは只一つ。
“あたしを巻き込まないで下さい!!”
テーブルの下で手を合わせて祈った。
祈った!
なのに────。


