─わかりません。
いや、わかりたくもない。
全く理解できない世界です。
変態だ。
変態です。この人。
松宮先生はあまりのショックに動けないあたしを少し、腕を緩めて離すと
右手であたしの顎を持ちグッと上に持ち上げた!
!?
顔を寄せてくる松宮先生。
─嘘?
だんだんと近づくその目はあたしの唇を捕らえていて──
─く、唇が、あたしのファーストキス………う、奪われるぅ!!
焦りまくって変な汗が吹き出る。
─ああ…マジピーンチ!!
覚悟を決めたその時、
あたしの唇スレスレで止まった松宮先生の唇は
「僕の、美少女……檸檬。」
うっとりするような甘い声でそう紡いだ。
…………。
「////。」
こんなに大ピンチなのに
松宮先生の声にあたしの心の女の部分は、電撃を受けたような衝撃が走って──
あり得ないことに
うっとりとしてしまった。


