団☆乱ラン



あたしの声は、松宮先生を恍惚の海へ漂わせるには十分すぎる声だった─みたいで……。


掴まれた腕を引き寄せられた。


とっさの事にあたしは、なすがままで…


なぜ?どうして?こんなことになってるの?
頭は混乱するばかり…
なのに─


更に、あたしをギュッと抱きしめてくる。


顔面蒼白、血の気が引く…この状況が理解出来ない。





「これは、運命何だよ。カイラのお姫様……」


………。


「僕はね、美少年を愛する美少女の君を愛することで、この棘(イバラ)のような痛みから、解放されることは無いんだよ……」


「ああッ!この甘美な痛みが君にわかるだろうか…。」


………。


抱きしめる腕に力を込めて、あたしの耳元で 囁くように話す松宮先生。