団☆乱ラン




「カイラはホントにアドニスなんだ…見た目だけじゃなく内面も。」


─……内面がアドニス?意味わかんないよ…。


「ね、檸檬ちゃんもそう思わない?─カイラのコト“王子様”とか思っちゃうでしょ?」


うっ!?


た、確かに思った。
二ノ宮くんのあの笑顔、あれは王子様なんだもん。


でもここで“はい思います”って返事をしたら、あたしは無事にこの部屋を出れない気がする。


「……。」


なんて言っていいのか分からなくて黙ったままでいたら、

ガシッッ!!


─えっ?


いきなり腕を掴まれた。

「あ……。」


!?信じられない。


自分の口から、洩れた吐息のような声に顔が一気に熱くなった。