「カイラのアドニスっぷりで、僕と“いい仲”であるように見せつけてさ、断られるように仕向けようと考えてたんだけどね。」
…………。
「ついでにね慌てふためく、相手の顔も楽しめるだろ?」
……。
開いた口が塞がらない。
─性格悪ッ!うちの、爽くん、静くんより悪い……かも。
「なのに、ドタキャンなんて……」
松宮先生ははあっと大きくため息を吐いて
「─お見合い写真、断られる計画だったから、全く見ていなかったんだ。」
「はぁ。」
うなだれて話す松宮先生に、同情してしまって相槌を又うってしまった。
そんなあたしの本心も知らず松宮先生はにっこりと笑顔を向けてくる。
「ドタキャンされた後、彼女の事がどうしても気になってね。叔母に頼んで、写メで送ってもらったんだけど……コレ。」
松宮先生はポケットから携帯を出すと、ピピッとボタンを押して画面をあたしにずいっと見せつけた。
!!!!!!??
ガタッ!!
思わず立ち上がってしまった。
「な、ななななななななな……な──」
─なんですとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!
開いた口が塞がらない。
あたしの眼球は飛び出るんじゃないかってほど見開ききった!
そこに写っていたのは紛れもない。
制服姿の
“あたし”だった。


