「檸檬ちゃんッ!!」
「!?に、二ノ宮くん?」
あたしの頭の中にいっぺんに“アドニス”がよみがえった。
「あっ!?」
─声…あの人の声…
って……。
─う…そ……。
「ま、松宮先生……。」
驚いた声で話すあたしに、松宮先生はニヤリと笑って
「あ、気づいちゃった?」
そう言った。
…………。
「檸檬ちゃん?どうしたの?……マツケン、なにしたんだよ!」
!?
珍しく、二ノ宮くんが荒々しい声で、松宮先生に向かって凄んでいる。
─お、怒ってるの……初めて見た。
「まだ、何もしてないよ?」
そんな二ノ宮くんには全くお構いなしに、松宮先生はサラッと言ってのけた。
………。
「まだ、って……マツケン、須具利さんに何の用だよ。わざわざ呼び出したりして─」
「三年の担当の僕が一年の檸檬ちゃんと関わるのは無理でしょ?だから、呼び出したんだよ?」
「檸檬ちゃんって……。はぁ…。」
ため息をはいて、呆れかえったような顔の二ノ宮くん。
─マツケンって……。


