「ね?檸檬ちゃん?」
…………。
─檸檬ちゃん?って……。
「須具利です。」
思わす、言い返していた。
あまりに馴れ馴れしい態度にカチンとくる。
なんなのいったい?
益々怪訝な顔で見つめるあたしに向かって、松宮先生は余裕しゃくしゃくな態度でクスリと笑うと
「檸檬ちゃん?─そんなに緊張しなくて大丈夫だよ。取って食べたりしないよ?」
…………。
─そういう事いうから、余計に怪しいんですっ!
松宮先生はあたしの心の声には全く気づいていなくて、どんどんマイペースに話を進めていく。
…………。
「さぁ、自己紹介はまた今度にしようかなぁ?─さてと─じゃ、本題へ入ろうか?」
松宮先生はそういうとあたしの顔をまじまじと見つめてきた。
「須具利檸檬ちゃん?……僕ね、この間あるホテルでさ、お見合いをしたんだ。……けどさ。」
………。
「…ドタキャンされたんだよね。」
…………。
─は?何を言ってるの?何が言いたいんだ?─慰めてほしいとか?……?
マジ、訳わかんない。
でも、“ホテルでお見合い”のフレーズで隆兄のお見合いを思い出して、あたはドキッとしていた。


