隆起くんの言葉をさえぎって、あたしは隆起くんの横を通り過ぎて学校まで走った。
…そうだったんだ。
てっきりWデートは、弟がいるから苦手なのかと思ってた。
だけどそれは言い訳で、本当は二人で遊ぶ事事態が苦手だったんだ…
どうせ会ってしまうのに今は隆起くんの声を聞くのも辛いよ。
走って来たからか教室には誰一人いなかった。
「はぁ……」
自分の席に着いて、机に顔を伏せた。
亜衣に海斗くんという彼氏が出来て、すごく嬉しくて人の幸せにまであたしは幸せだったのに…今はそんな余裕ないよ。
シーンと静かな教室は、外で朝練をしている部活の声が聞こえてくる。
学校にいたって隆起くんに会っちゃうのに…
どうせ目的地は一緒なのに……だけど学校をサボる気力も残ってない。
こんなに落ち込むなんて久しぶりかも。
その時…教室のドアがガラッと開いた。
