仕舞いには、水遊びになってしまって、自然とお互い笑みが消えなかった。
遊びつかれたあたし達は、砂浜に戻って並んで座り込む。
寝転んでしまいたいけど、服装は制服だしね…
その代わり、隆起くんが大胆にバタッと寝転んでしまった。
「楽しいねっ!」
「ガキのお前と遊ぶのも悪くねぇかなー」
相変わらず冷たい言葉だけど、笑ってる表情があたしよりも子供っぽい。
こんなに笑ったのも久しぶりかも知れないよ。
時間が流れるのがすごく悲しくなってくる…
「鈴丘、見て。入道雲」
大の字に寝転がっている隆起くんが、空を指で差しながらあたしに呟いた。
あたしもつられて空を見上げると、屋上で見た入道雲よりも遥かに大きかった。
「雲、流れるの速いね…」
じっと見てると、雲の流れが速い事に気づく。
