状況が掴めたと同時にやっと腕が解放される。
同じ学年だったの?驚く割に声も出ないんだけど…
「何であたしが1年って思ったの?」
「だってあれじゃん?チビじゃね?」
…っ
プチッと何かが切れた音がして、あたしは堪忍袋だとすぐに察知した。
初めて会う人にそんな事言われて、笑える奴なんていないでしょ?
ケラケラ笑う彼に、あたしはビシッと指で差した。
「ふざけないでよっ!常識外れにも程がある!」
もうあんなにイケメンなのに、顔を合わす気は全く起こらないよ…
あたしは一人ズンズンと学校へ歩き出した。
ムカつく…顔も見たくない!
……と思っていたのも、あたしは運が悪いのかも知れない。
「え…」
