「俺んちね、じいちゃんが検事で、親父が弁護士、やっててさ・・・」 その後、恭二は何かを口元でつぶやいて、顔を伏せた。 わかるよ。 恭二・・・・。 あたし、わかっちゃった。 たとえそれが傍目から見たらうらやましい経歴であっても。 それは・・・自分ではなくて、あくまで「家」のこと。 「家族」の話だから。 『しかたないんだ・・・』 って聞こえないようにつぶやいた恭二の声の意味をあたしはなんとなくわかったんだ。