一旦離された視線は降る雪に揺れて、またあたしに落とされた。


「けど。まつりが家のことに向き合おう、としてる、って。それがあいつの力なのかな、って思ったら、急にしんどくなった」



違うよ。それは……



ぶんぶんふってみせたあたしの顔を両手で包み込んで、ジョーはふっ、と笑ったんだ。



わか、ってる?


全部ジョーなんだよ?


ジョーのおかげであたし……



言いかけた言葉は、


まるで、わかってる、とでも言ってるように吐き出されたジョーの白い吐息にさえぎられた。



「それで気がついたんだ。やっぱり違う、って。自分ごまかしておまえの幸せ願っても……んで、もひとつ」