「って、ホントはさ、ずっと教えてくれてた人もいたんだ、ってようやく気がつくんだよな。小さい頃からずーっと近くにいたのにな」
「・・・・?」
恭二の顔、少し赤いように思うのは・・・・
もしかして
「千夏ちゃんの・・・おねえちゃん?」
この前のツリーの女の人だ。恭二の「幼なじみ」!
「すげー近くに俺のことを理解しようとしてくれてる人がいる、って・・・なんか有難いな、って思った」
「・・・うんっ」
「何言ってんだろうな。・・・あ、ほら、早く行かなきゃ?」
きっと照れてるのをごまかすように恭二がドアを開く。

