再び足をとめたあたしの視線の先。少しずつ遠ざかるジョーの背中から、彼の声が聞こえる。
違うっ!
違う、違う。
ジョー、違うんだよ。
あたし、恭二のことはもう・・・
「エミの奴、とにかく2人で来い、ってそれだけなんだよな。なんで俺がお前とクリスマスパーティーに行かなきゃいけないんだ、って話だよな・・・・な?・・・・ん?」
「ジョー・・・・」
「ん~?」
顔だけこちらに向けたジョーの表情は、朝の光が逆光になってよくわからなかったけど、
ううん。わからなかったから、あたしは聞けたんだと思う。
唐突な質問を、彼は驚いた表情で受け止めてくれた。
「ジョーは、好きな人、いるの?」
「・・・・・」

