おまつりBoyと夢みるGirl


自分から出る言葉ひとつひとつが、あたしの心臓をきゅーっ、って絞り上げていくみたい。



けど、



きっと、これが真実。



あたしは、ジョーの、パパのママの、やさしい気持ちに、全然気がついてなかったんだ。




いつでもそばにいる「家族」、とか……「幼なじみ」、とか……




…やっぱり胸がいたい。




いたいよ……。




「まつり……」



心配気にあたしの顔をのぞきこんだエミは、気にすることないよ、ってあたしの頭を撫でてくれる。


だけど、その声の小ささが、きっとエミも、もちろん彼女までのようにはいかなくても、昨日からの騒ぎの顛末を気にしてるんだろうなぁ、って思う。



「エミ……あたしね」



つぶやくと、熱い塊が鼻の奥に突き上げてくるのがわかる。



「あたしね……ジョーが好き、みたいなんだ」