思わず上ずった変なあたしの返事に、恭二は少しだけ安心したようにふっ、とその表情を緩めた。 「昨日ね、まつりちゃんが言ってくれたこと、すごく嬉しかった」 「え?」 昨日・・・・ 「家の事・・・俺と家は違う、って。もっと自由になってもいいって」 あ・・・・そういえば・・・ 「不思議だけど、すげーすっきりしてさ・・・・昨日の晩親父に言ってみた。自分のしたいこと。考えてた事・・・素直に言えたんだ」 そう言うと、恭二はやわらかく微笑んだ。