そんなあたしの様子に、恭二は、ふっ、と少し大きく息を吐いてから深く運転席に座りなおした。 「あ、ごめ・・・・」 聞いてなかった。恭二の話。 「ごめん、なんの・・・」 「まつりちゃんさ、ツリーの伝説、聞いた?サトシから」 「・・・・へ?」 思いっきりハテナのあたしに恭二は少し苦笑いをもらした。 伝説? 「ツリーを一緒に見れたら、ってやつ」 「あ・・・・うん」 すごくあたしのツボにはまっちゃった、あの話だ。