「きれいだった~・・・」 「・・・・?」 あたしは車の窓の外に見える星空を見上げた。 「あのね、さとしさんに聞いたんだ。恭二の大学のあのツリー・・・」 「・・・・あぁ・・・」 「きれいだったな・・・・」 「まつりちゃん、あのね・・・」 「ん?」 振り返ったあたしの前で、恭二は少し言いにくそうに息を小さく吐いた。