やだやだやだ。 「やめてよ。ジョー・・・はなしてっ!」 腕を振り払おうとするけど、強い力があたしを解放してはくれない。 当たり前といえば当たり前。 夕方、人通りも少ないこんな時間に、大声を出す人を周りの人が見るのは当たり前。 その例にもれず・・・・ 「まつり、ちゃん・・・・・」 顔は見れないけど、聞こえた恭二の声に、あたしはただ目をぎゅっ、と閉じた。 「お前・・・・こいつと付き合ってんじゃないのかよ」 「ジョー、やめて」 「なに、やってんだよっ!」