なんで?


なんで、恭二・・・・。



そんなあたしたちに気づかないのか、恭二たちはツリーを見上げてた。



そして、恭二の腕をぎゅっ、とつかんでる女の子は、とても幸せそうにほほえんでる。



背伸びをするように何かを恭二にささやいて、もうひとつ頬にキスをした。




ぐっ、と息が詰まる。


だけど、何もいえないのは・・・・


完全にその2人がとても自然な空気感で・・・・・お似合いだなぁ、ってぼんやり思ってしまったから。


それになにより、こんな時に、なにを言ったらいいのか・・・・なにをしたらいいのかあたしにわかるわけが・・・・ないんだ。



・・・・・ないんだ。