あれから早く…

時は流れて1ヶ月…










本当なら楽しいスクールライフを送っていたつもりだった…。



こんなはずじゃなかったのに…








  □



「よー、麻生…
調子はどーだ?」

学校――廊下


たまたますれ違った上杉が、さも愉快そうに尋ねる。


「いいわけ…

ねーだろーが!!」

「おー…威勢がいいね。その調子ならあと1月は耐えられるんじゃねーの?」

そして上杉のその言葉に身体中の血液が冷たくなったように感じた。



「ふざけんなー!」










麻生玲音。
17歳。
ただいま欲求不満中。








かと言っても、別に性欲とかそんな下品なもんじゃない。




もっと単純に…爽やかに…








「早く球がなげてー…」

「あはは、素直だな。
男の子はそうじゃなきゃね★」

上杉のふざけた態度も、今はキレる気にもならない…








ただ全力で球を投げる。


それだけの条件なのに…









もう1ヶ月…
俺はオアズケをくらっている。