夏side





「本当にいいんだね…?…夏」

優しいお爺ちゃんの表情が、一瞬曇った。




「もう…決めたんだよ」

私は低く呟いた。



夢のためなら、私はなんだって犠牲にする。



たった一つのチャンス、逃したりはしない。






「ごめんね…お爺ちゃん」


そう言ってふわりと微笑んだ。