「なんでって…野球部だから?」
キョトンとして、首をかしげる美空の表情は幼い。
見えねーよ!
お前…どう見たって野球部には見えねーよ!
白い肌に、華奢な体…
チビな身長に…女みたいな顔
着ているアンダーシャツに、こいつは不釣り合いだ。
「だから言ったじゃん…
いつか話したくなるって。」
美空は腰に手を当てて、眉をしかめた。
「……え」
「…何?」
「どうして…俺が野球やってるって…」
俺…一言もそんなこと言ってない。
すると美空は口元を怪しく歪めた。
「指…見たから」
「……指?」
「爪が短い男子はいても、ヤスリまでかける男は少ないだろ?」
にんまり笑う美空…
その表情はまさに、勝ち誇った笑み…
『してやったり』
あまのじゃく、だ。

