黙ったままの私に、先輩はこんなことを言い出した。



「3選んだほうがいいと思うなー」



『なんでですか』



「だって1だとみんなの笑い者だし?2選んだらオレに会えなくなっちゃうもんね」



先輩はにかっと笑みを浮かべた。



『なっ…に言ってんですか』



「だって佐伯、オレのこと好きだろ」



『!?』



意表を突かれた言葉に、一瞬胸がドキリとなる。



「ほら」



『………』



確かに好きだ。



好きだけど……。



じゃあ遠藤先輩は私のことどう思ってるの?



私のことからかってるだけ?



「何だよ、そのカオ」



『……』



「学年一モテるオレがお前の気持ち気付かねぇわけねぇだろ」



どこからその自信がくるんだろう。



まぁ、すべて正しいんだけど。



「違うか?」



『ち…がわない…です』



「じゃあどれにすんだ?罰ゲーム」



くそーっ。



こうなったらどうにでもなれ!



たとえ先輩の悪ふざけでもなんでものってやる!



『…さ、3…にします』



「じゃ罰ゲーム成立!!佐伯つぐみは今からオレの彼女だからな!」



でも…。



私だって先輩の気持ち知りたいよ…。