ピンポーン
玄関のチャイムが軽快な音を立てると同時に
自分の犯した過ちに気付く。
琉架がいないかもしれないって思ったところなのに!
だけどよく考えたら今日おばさん達は仕事だ。
ってことは琉架がいないなら誰もいない、と。
なら別に平気じゃ〜ん、もうあたしってば〜。
「……なにやってんの?」
一人ノリつっこみの動作をしていると、
前方から声が。
その一瞬でわかってしまう憎たらしい声の主は、あきれ顔に少し驚いた顔。
「ちーっす、琉架」
「…色気ねーな」
なんとなく小っ恥ずかしくなってちょっと軽く挨拶をすれば、
今度こそ心底呆れたような顔をされた。
「いいじゃんっ別に!」
「はいはい。で、なに?何の用なの?」
怒るあたしを軽くあしらって、
用件のみを聞こうとする。


