【完結】嘘つき少年と女の子


なんのために来たの?

って話。



「……仲、いいんだねー…」

「へ?」


隣で、軽く忘れていた篠沢君の声がした。

いや、忘れていたわけじゃないけど。


「君ら二人。…というか番犬みたい」

「仲良くないし。番犬て何が?」

「ほら、コイツに近づくなよーってヤツあんじゃん」


は?

篠沢君のいってることが意味わからない。

そして何故微妙につまらなそうな顔してんのさ?
なんか怒ってるのかな。


「え、何それ?」

「知らないんだ?これで何も言わないなら奪おうと思ったけど」

何を?

全然わかんないよ。


「すげー効果だね。あの余裕の表情を崩したよ」

全然わかんないけど、
少しつらそうな苦笑い。

ホント、篠沢君までどうしたの?