え、えぇ?
「あ゛…」
自分の行為に今更気付いたのか、
琉架は笑顔を引きつらせて無意識な声を上げる。
あたしも、まさか避けられるとは思わなかった。
だって学校の琉架は、
女の子といつも触れ合ってる琉架で。
あたしとしゃべる時だって別に他の女の子と大して変わりはなくて。
避けられるわけがない、と変な安心があったのに。
「あー…」
「え、琉架?」
「……ちょっと、帰る」
そういって、鞄をとってそのまま出ていこうとする。
「ばいばい」
振り返ることもしないで、
普通に帰っていった。
はーぁ!?
「アイツ…!」
なんなのあの人!
そりゃ頭も運動神経も憎らしい程いいけど!
けど朝来ただけって…。


