愛の手





……



「いったぁぁぁーーーーーーいっっ!!!!!!」


あたしはお風呂場でありえないほど大きな声で叫んだ。

だって!!

体を洗ったら、カサブタがガリッ!!って!!!!


あたしは涙をこらえた。

泡が傷口にしみて、あわててお湯で流した。


――…バタンッ


「どうした!?」

「ひやぁぁっっ!!! そ、総司さん!!?」

お風呂場に駆けつけたのは、部屋でゆっくりしてるはずの総司さんだった。



あたし裸なんですけど!?

隠すものがなくて、あたしは即座にしゃがみこんだ。



「なにがあった」

総司さんはあたしの腕を引っ張りながら、しゃがむことを許してくれなかった。


「あの、……なんでもないんで!! とりあえず出てってくださいぃ!!」

あたしは涙をこらえながら、必死で訴えた。