愛の手


連日で授業に出るのがそんなにめずらしいのかな。

先生が入ってくると、あたしを見て心底驚いたみたいな顔した。

まるで幽霊でも見たような驚き。




あたしだってサボりたくてサボってたわけじゃないのに。




でも高校に通わせてくれるのは、正直ありがたい。

いきたくなくても、あたしはいかなきゃいけないから。



お父さんとお母さんが、せっかく入れさせてくれた学校だもん。

ちゃんと卒業しておきたい。



あたしは授業中眠気を押さえながら、ぼんやりと空を眺めた。

流れる雲を目で追って、どこまでも青い空を見つめた。



果てなき空。



あたしのこれからの人生も、果てなく続いても、せめて青く鮮やかな色であって欲しい。


この空みたいに、ね。