愛の手


ふすまの向こうには、立派な仏壇。

部屋にはそれ以外に見当たらず、仏壇専用の部屋になっているらしい。

仏壇の前には、両親の写真がそれぞれ飾られて、位牌やお骨、全て揃えられていた。



「お前が眠っていたあいだ、勝手に引きとらせてもらった。そのあとに放火があったみたいだから、結果的にはよかったんだがな」


久しぶりに見る、お父さんとお母さんの顔。

写真の中で、幸せそうに笑ってる。



「おと、う…さ……、おかぁ…、さん」

安心感から、あたしは一気に脱力し、床に崩れ落ちた。

それを寸のところで若に抱えられた。





「よか……った……っ」

お父さんとお母さんが、そばにいてくれた。


あたしは数日ぶりに、肩の力を抜いた。