愛の手


わからなかったピースが埋まってくように、総司さんはあたしに優しくしてくれる。

昔優しかったお兄ちゃんと、変わらない優しさで。



「海いったあと、どこかいきたい場所はあるか?」

無表情で怖いオーラがあっても、あたしを一番大切にしてくれてるのが、すごくわかる。


いつでもあたしの意見を優先してくれる総司さん。



あたしは首を横にふった。





いきたい場所は、一つしかないよ。



海でも、花畑でも、山でもない。







「総司さんが隣にいれば、なにもいらないです」

そういったあたしを見る総司さんの瞳は、優しくて――…



「いつまでも、そばにいてやる」


甘い言葉で、愛の手を差し伸べてくれました。






 * 完 *