「オレさ、やっぱりお前が大事だわ」

なんだか晴れ晴れとした表情の礼央。


……絶食を通して、なにを見たのかしら。



「悪かったな、助けてやれなくて」

言葉を聴いた瞬間、わかってしまった。


矢崎組に連れてかれて、あたしにいった“悪い”という言葉。

それって、助けられないことに対しての謝罪だったんだ。



なんだ、そっかぁ。

礼央も、あたしを友達と思ってくれてるんだもんね。



あたしは首を横にふった。

大丈夫、っていいたくて、何度もふった。




「叔父さん、……またあたしを誘拐、とか暴行とか、……企んでない?」

やっぱ恐怖に怯えながら過ごすのはイヤだから。


内情調査ってヤツ?

さぐりを入れるように礼央に聴いた。


「あーそうそう。伝言預かってんだった」


ビクッ

あたしは全身に力を入れて、身構えた。