「どうして連絡しなかったのよ」
心配してたのは、メールを送ったから知ってるはず。
状況から考えて、一通くらいは返して欲しかったよ。
礼央は全く気にするでもなく、ニカッと笑った。
「俺さぁー、捕虜の縄縛るの忘れてたみたいなんだよね」
「……知ってるし」
「そんで、捕虜が逃げちゃって、大目玉」
「殴られたの?」
あたしの言葉に、いや、と否定した。
なんでも暴力で済まそうとする七代目だもんね。
とりあえず殴られなかったことにほっとした。
「一週間絶食してた」
絶食。
……それは一週間なにも口にしない、ということで。
つまり……
「大丈夫なの!!?」
礼央は、大丈夫、としか答えなかった。