愛の手


「下がれ」

「はっ」


え、祐輔さんいっちゃうの!!?

いくら敵とはいえ、見知らぬ男と二人きりより、祐輔さんにもいて欲しかった。


スッとふすまが静かに閉じた。




上半身だけ起こしたあたしの横まで男が近よった。


風になびいてふわりと香るのは、お香のような優しい匂い。

近くで見ると、余計に整っているように感じる。





これがヤクザ……?