愛の手


礼央はイライラしたようにあたしを抱く肩に力をこめた。

痛くて顔をしかめても、気づいてくれることはない。


「ヤクザなんかに引きとられたせいで、愛理がいまどんなメに遭ってるのか知ってんのかよ!!!!」


ヤメテ……

総司さんに知られたくない!!



これ以上心配ごとは増やしたくないのに。

自分でつくり出した環境なのに、総司さんのせいにしないで。



「……学校でなにがあったんだ、愛理」


優しく子供をなだめるような声。



お願いだから優しくしないで。

そう思ってても、ピリピリしていない空気に安心した。


あたしは口を開こうと総司さんを見た。