滝のそばまでいくと、ひんやりとした空気が頬に触れた。 滝の打ちつける水飛沫が、風に乗ってあたしまで届く。 「お嬢」 「へっ?」 突然呼びかけられて向くと、仁さんはスーツの上着をあたしの腰にまわした。 「……スカートですので」 「あ、ありがとぉ」 無口だけど、ちゃんと気づいてくれるんだよね。 あたしを女の子扱いしてくれるし…… 最近は仁さんと二人でも大丈夫になってきたかも?