愛の手


「愛理さん、そんなとこで寝てたら風邪ひいてしまいますよ」

「ひわぁっ!! ビックリした!!」

あたしは飛び起きた。

縁側だったから目立ってたみたいで、祐輔さんが心配そうにヒザをついてそこいにた。


「着替えないとダメですよ。ほらほら、こんなに冷たくなってるじゃないですか」

「うぅ…っ、祐輔さん……またお母さんみたいになってるよ」

てきぱきと毛布を持ってきて包ませられた。



「……あったかい」

あたしの声に、ふっと笑顔を見せた。




優しい笑顔。




祐輔さん……






――…あなたが、あたしの初恋のヒト、ですか?