愛の手


「誰にイジメられたの?」

「うっ、ひぁぅっ、あ、あっくん…っ」


「あっくん?」


あたしは声が出なくて、うなずいた。




「俺が愛理ちゃんを守ってあげるから、泣かないで」

「おに…ぃちゃっ、が?」

そうだよ、と優しい声でなだめる。







「俺はずっと、愛理ちゃんの味方だよ」






そういった言葉が、祐輔さんの言葉と重なった。