「俺は持ってるよ?」

そう言って蓮人は10万を取り出した。

「あれ?言ってなかったっけ?俺の親父、ここの理事長なんだ」

蓮人は表笑顔で笑った。

「え…!?」
「ほら…必要なら、この金、やるよ。そのかわり好きでもないのに恋叶の事、追いかけないでくれる?もう二度と恋叶の事、汚すなよ」

ヒョイ!

香太は蓮人の手から10万を取って

「分かったよ…」

と呟き走っていった。

あ…結局、もらうんだ…。

「はぁ…」

蓮人は地面にぺタンと座った。