俺と一緒に泊まるのは、そんなに嫌なのか?
なんか…ショックなんだけど…。
今は夕方5時、俺と恋叶は俺専用ルームにいるはずなのに…
恋叶がいないとは、どういうことだ。
少し開いた部屋の扉。恋叶が静かに入ってくる。
「あ…」
「……ただいま、蓮人」
やっと帰ってきた。
「おかえり、何処に行ってたの?」
「…言わない」
はぁ?
「言えよ、言わないと…」
「即退学でしょ?」
おぉ…よく分かってんな。
「分かってんじゃん」
「怒らない?」
「は?怒らないけど?」
場所によってはな。
「…愛李の家に行ってたの」
「何で?」
「なんとなく」
コイツ…なんとなくで一人暮らしの男の家に入れるのに何で俺は駄目なんだよ。
「ふぅん。まぁ、いい。恋叶、準備しろ」
「は?」
「…晩飯の買い物、行くから」
「あ…うん。珍しく怒らないんだね」
は?怒る?あぁ、愛李ん家のこと?怒ってるけど怒ったらコイツにホントに嫌われるから我慢してんだよ。
「怒ってねぇよ?」
「…ふぅん。珍しい」
珍しいって俺、いつも怒ってるか?
「…早く行くぞ」
「うん」
落ちつけ俺…。
無くなれ怒り…。
静まれ理性…。
……………………。
だぁぁぁぁぁぁっ!
もうっ!