バッチーン!!


蓮人ルームに響く鋭い音。

それはアタシが蓮人を殴った音。

「いってぇ…」

右の頬をおさえる蓮人。


なんで抱きしめるのよ…。

なんでキスなんかするのよ…。

付き合ってもいないのに!!

「…てい…」
「は?」

赤く腫れた頬をさすりながら見てくる蓮人。


アタシは普段、見せない涙を流しながらキッと蓮人を睨んだ。

「最低ッ!!」

アタシは部屋を飛び出した。