これはまだ双葉が高校生の時のお話です。

「あ゙~緊張する~」

ウチは震える手をおさえながらチャイムを押した。

今日は大樹の家に初めて来るの♪

ガチャ

「どちら様で…?」

ドアを開けて出てきたのはウチと同じくらいの女のコ。

これってまさか…もしかして…。

「か、彼女?」
「はい?」
「もしかして大樹、浮気?!」

「大樹?あぁ!勘違いですよ!」
「え…?」
「ウチは大樹の妹の樹梨です」
「だ、大樹の妹?」
「はい」

そういえば前に大樹が言ってたような気がする。俺には妹がいるって…。

「えっとお兄ちゃんの彼女さん?」
「あ、山下双葉です」
「まだお兄ちゃん帰ってきてないんですけど…中で待ちます?」
「じゃあお邪魔します」

樹梨ちゃんって礼儀正しくて良い子だな♪

「樹梨ちゃんって…」
「樹梨でいいです」
「分かった。樹梨って何歳?」
「高1です」
「どこの?」
「櫻菜ですよ♪」