「さて愛李、どうしようか」
「う~ん」

本音を吐かせてみせると言ったものの、それは結構難しくてなぁ…。

「僕は拒否されちゃいそうだしなぁ」

まぁ確かにな。

「よっしゃ!恋叶に連絡しようぜ!」
「うん」

俺は携帯を取り出し恋叶の番号を探した。

『もしもし…』

気だるそうな恋叶の声が聞こえる。

「響希だけど。今、何してる?」
『…図書室で勉強』
「はぁ!?まだお前勉強してたの?!」
『…そうだけど。何か悪い?』
「いや悪くないけどさ」
『それで何?』
「勉強終わったら俺ん家来て」
『えぇ…何で?』
「いいから」
『分かった、切るね』
「うん」

アイツ…まだ勉強してたのかよ。

「ニセ彼氏君?何だって?」
「勉強終わったら来るってさ」
「そっか!じゃあ先に行ってようよ」
「そうだな、行こ」