約30分して教室に戻った。

「あ!恋だ!」
「うぉぉ~恋だぁ」
「……」

愛李と隼水はアタシが無事に帰ってきたのが嬉しいのかテンションが高かった。蓮人は不機嫌。

「どうだった?大丈夫だった?」
「ん~?まぁね」

学校を辞めることは皆に伝えるのはやめとこ。退学になっても構わないって言ったけど、やっぱり寂しい思いもある。
それからの授業は全く集中できなかった。そして昼…

「恋、一緒にお昼食べましょ?」

桃華に誘われた。

「ゴメンね。アタシ、急ぎの用事があるんだ」
「そう分かったわ」
「ゴメンね」

ホントはアタシだって桃華や皆と昼食べたいけど…高校の資料取りにこいって言われてんだもん。

「失礼します」

ここは職員室。

「高校の資料取りにきました」
「おぉ宮田か。これが資料だ。この中から自由に決めて良いぞ」
「有難うございます」

…この沢山の分厚い資料を見付からずに、どうやって持っていこう。それにしても多いな…。