「桃華!美夜!おはよう!」
「…貴方、何でそんなに冷静でいられるの?」

桃華がハァ…とため息をつきながら言った。

「何でって?」
「退学になるかもなのにだよ」

美夜は珍しくかけている眼鏡をクイッと持ち上げ話した。

何で冷静でいられるのって…

だって…

「アタシ、別に退学になってもいいからだけど?」

アタシは何の躊躇いも無く答えた。

『はぁ?』

皆の声が重なった。

「そりゃ皆と会えなくなるのは寂しい。でも、卒業したら離れ離れになるんだよ?それが早くなっただけ」

アタシは言った。

「恋~そんな寂しいこと言うなよ」
「そうよ」
「これはアタシの本心」
「クールすぎだよ…」

隼水が呆れたようにため息をつきながら言った。

「恋叶」

ドアの方から声がする。

「あ…蓮人」