Mad Love



休み時間になり、教室内がざわめき立ち始めた時、…マナミが私のいる教室にまた入ってきた。

「マナちゃんお疲れ様、さっき生徒指導室に連れていかれたんでしょ?」

「はぁ…そうですが」


なんて情報が早いのでしょう…。


「嫌んなるよね、ちょっと居眠りしちゃっただけでそんなに厳しくしなくてもいいじゃんね〜」

「ええと…でも私が寝ちゃったのが悪…」

「本っ当…教師ってウザいよね〜…」


「………はぁ」


こんなにも可愛いらしいお顔をしているのに、そんなにも冷たい瞳で冷たい言葉を吐くんですね…。

今日は寝ている時以外、嫌な気持ちばかりが頭をグルグル巡っている気がする。


「ね、それよりマナちゃんの家ってどの辺なの?私、友達の家に遊びに行くの好きなんだぁ」

「家…?家は…あ、でも私これから放課後は家庭教師がくることになったから、遊ぶのは…。遊ぶのは…?遊ぶ……。あ、"遊ぶ"!?」


"遊ぶ"だなんて言葉、何年ぶりに口にしたんだろう…そして何年ぶりに他人から言われたのだろう。


「どうかしたの?」

「い、い、いえ、私なんかを遊びに、さ、誘って下さるなんて光栄でございます!!!」


「あはっ何それ、マナちゃん面白〜い!!」


…こっちは緊張でいっぱいいっぱいです。


「ところで、何?家庭教師って…マナちゃんに付いてるの?」

「は、はい…(家庭教師らしからぬ人がですけど…)」


あの初めて会った時の天使仕様の微笑みと…悪魔的な裏スマイルの両方が頭をよぎった…。

『ふーん、じゃあ仕方ないね』とマナミは笑顔で私に返すと、再び自分の教室へと戻っていった。


「そうだ……今日も来るんだったよね、葵先生…ハァー」


学校に留まれる時間はあと、お昼休みを挟んで約5時間。(多分寝るから実際はお昼休みの40分間…)

その後眼科へ行って、コンタクトを作って……帰宅。