Mad Love


部屋…掃除したよね?うん、した。絶対にした!!

廊下をゆっくり進みながら、室内に余計な物が出ていなかったか思い出す。


「こ…ここです…」


ドアノブをガチャリと下ろし、何かとてつもなく重たい板を推し進む気持ちで、ドアを開けた。

薄暗い部屋に電気をつけ、入口から室内を見回したけど、変な物がないことに安心した。


「あのっこの椅子、どうぞ使って下さい…」


昨日の夜、どうせ勉強なんかしないであろう絵里の勉強机から抜いてきた椅子。

そもそも勉強机として機能してない、あの縫いぐるみ置きと化したもので、どうやって宿題なんかを片付けているのだろう?


「ありがとう、じゃあ始めに、いくつか質問させてもらうよ」

「しつ…もん…?」


普段の学習時間とか、得意科目…とかかな?


「まずは家庭での学習時間だね」

「はい、えっと…長くて、3時間…です」


私が答えると、先生は何かのノートにメモしていく。


「次、就寝時間は?」

「だいたい…11時」


「じゃ、起床は?」

「え……7時30分、ですけど…」


「家から学校まで何分ぐらい?何時までに着けばいい?」

「え、えっと、学校が9時には始まりますから…私は電車で20分かかって…えっと…」


就寝時間は、学習時間に関係あると思うけど…何で朝の登校時間なんかを聞くのかな?