「…あたしなんか」
と、小さく呟く。
無力なあたしは、
春哉たちを、守る事も出来なくて。
「ごめんね」
この気持ちを声に出す、勇気もなくて。
無力は、どうする事も出来なくて。
「…バカみたい」
あたしは小さく呟いた。
教室からバックを取り、学校を出た。
なんとなく、学校にいたくなかった。
春哉には、一言メールを入れた。
『体調が悪いから、先に帰るね』
体調なんて悪くない。
嘘をつくなんて…最低だよ、あたし。
また、涙が地面を濡らした。
あたしは親指をギュッと握りしめ、涙を堪えた。
…泣いていても、何も始まらない。
わかってる。
わかってるつもりなのに…。
涙が止まらない。
春哉なんか、好きじゃない。
と、何度いい聞かせても、気持ちは正直で
決して、心の中に
『春哉が嫌い』
と言う気持ちは出て来なかった。

